メープルを迎えるまでの物語 ─ 縁を確かめる朝

メープル日記

次の日、ペットショップの店員さんから返事が届いた。

そこには、トイプードルの女の子の様子が丁寧に書かれていた。

明るくて、人にも犬にもすぐに打ち解ける性格。
トイレはほとんど失敗せず、
ごはんもドッグフードだけで、きちんと完食する。
体調も安定していて、今のところ健康状態に問題はないという。

簡易的な健康診断済みであること。
でも将来の健康を保証するものではないこと。
そうした大事な点も、正直に書かれていた。

そして、19時までに連絡をすれば、今週末には見学ができるという案内。

画面を読み終えたとき、
もう気持ちは決まってしまっていた。

「この子を迎えない理由が、どこにもない」

慎重なふりをしながら、
何度も迷ってきたはずなのに、
このメールを読んだ瞬間、心はすっかり持っていかれていた。

もう、お迎えするしかない。

そう思ってしまった自分を、
止めることはできなかった。

……けれど、気づいたときには19時を過ぎていた。
トイプードルちゃんと最短で面会できるタイムリミットを、
逃してしまっていたのだ。

お迎えしたい気持ちは、もう揺るぎなかった。
それでも、もしこの間に別の家族が決まっていたなら、
それはそれで「ご縁がなかった」ということなのだろう。

そう自分に言い聞かせて、
一度、気持ちを落ち着かせることにした。

そして次の日の朝。
私はメールをくれたショップに電話をかけ、
まだそのトイプードルちゃんがいるのかを確認することにした。

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